Monthly News Letter

画廊の敷居

芸術の秋を迎え、あちこちの美術館や画廊では力を入れた企画展が開催されておりますが、
みなさんはどの展覧会に興味をお持ちでしょうか。

ところで、画廊は「敷居が高い」と言われることがあります。
このことばは「気軽に行きにくい、気がひける」といった意味で使われることが多いと思いますが、
「相手に不義理をしてしまい、行きにくい」というのが本来の意味のようです。

私は画廊で働いていますが、付き合いのあまりない画廊さんへ行く時には多少気がひけます。
理由としては、「商談の邪魔になるかも」とか、「同業なので警戒されるかも」などと考えてしまうからだと
思います。

逆に受け入れる側の私としては、同業の方やアーティスト、学生さんなど購入を目的としない方にも
気軽に来てもらいたいと思っています。
理由としては、作品を真剣に制作してくれた作家や、苦労して準備をしたスタッフのためにも、
展覧会や作品をより多くの方に見てもらいたいと思うからです。
そうは言うものの、全く買う気がなく来られた画家仲間の方や同業の方にも購入いただくこともあれば
お客様を紹介いただくこともあり、最近はSNSで宣伝してくれる方々もいらっしゃいますので、
やはり一人でも多くの方に見てもらうことが大切だと感じます。

敷居が高いと言われる理由の一つはやはり買う気がないのに画廊に入ることへの抵抗感ではないでしょうか。
「もし予算に合う素敵な作品と出会ったら検討してみようかな」くらいの気持ちで画廊を訪ねると、
敷居は低く感じ、画廊の滞在時間をより楽しんでもらえると思います。
画廊のスタッフと仲良くなれば、飾ってある以外の作品も紹介してくれます。
予算や好みなどを伝えると、もちろん要望に添えないこともありますが、
予算に合った素敵な作品を探してくれたり、作家の先生に頼んで特別に制作してもらえることもあります。

銀座柳画廊では12月6日(金)から14日(土)まで「Xmas展」を開催いたします。
大切な人や自分へのプレゼントに適した作品を中心とした展覧会です。
初めての方にも、また銀座でのデートの一環としても楽しんでいただける企画ですので、どうぞお気軽にお越しください。
この期間以外でも、常設展として銀座柳画廊がお薦めする作品を展示しています。
スタッフ一同、いつでも皆さまのご来廊を心よりお待ちしております。

Author:
内田 繁弥
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