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  • 喜多尾ボンタン礼子「ネコとネズミ」

油彩

30M (91 × 60.6cm)

2018年

イソップ寓話「ネコとネズミ」の中に静物画を合わせた独創的な作品です。

「ネコとネズミ」
ある家に、ネズミがたくさんいました。ネコがそれを聞きつけて、やって来ました。そして出てくるネズミを、次から次へと食べました。ネズミは出て行った仲間がみんな食べられたので穴の奥に逃げ込んで隠れている事にしました。
「はて、穴に逃げ込まれては手が届かない。どうしたら、奴らをおびき出せるかな?」と、ネコは頭をひねって考えました。
「そうだ」ネコが考えたのは天井によじ登って突き出た木組みにぶらさがり、死んだ真似をする事でした。こうして待っていれば、ネズミが出てくると思ったのです。
しかし、ネズミの中の一匹が穴から首を出して、ぶら下がっているネコを見てこう言いました。「おい、ネコの旦那。たとえあんたが革袋に化けたって、おれは側へは行かないぜ」

このお話しは、賢い人というものは、相手が悪い人だと分かった後は、その人がどんなにうわべをとりつくろってみても、決して騙されないという事をたとえています。