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絵描き島村達彦先生について 島村先生の繪を眺めていると時間を忘れて絵画の世界へ引き込まれてしまいます。先生の尊敬されている画家には、わざわざ南仏のエクスにあるアトリエまで訪問したセザンヌを始めゴーギャンの筆の使い方、シャルダン、シャガール、パスキン、ダビンチ、ラファエロ、ゴヤ、ミロ、ティティアーノ、デュフィー、また日本の画家では、山口薫を始め、岡鹿之助、安井曾太郎、梅原龍三郎、脇田和、麻生三郎、長谷川潔画伯らがおります。これら巨匠の技法を大変熱心に研究されたことは、繪をみる限り疑う余地がありません。私の考えでは、上記の作家の絵画に負けないほどの芸術性の非常に高い作品を創造され続けておられると確信しています。島村先生の繪を見て、いつもセザンヌと共通のものを感じています。それはたぶんセザンヌも、島村先生も絵筆で詩を描いていらっしゃるからだと思います。若き日のセザンヌは手紙の中でエミール・ゾラと頻繁に詩をやりとりしていたことがあります。セザンヌは文豪であるエミール・ゾラよりもはるかに素晴らしい詩を創っていました。ボードレールや、ヴィクトル・ユーゴに負けないほどのものでした。島村先生もいつも素晴らしい味わい深い詩や俳句を、普段から創られております。アトリエに訪問する度に、”ちょっとお待ち下さい。”と先生がおっしゃると次の瞬間には紙の上に、素晴らしい詩か俳句ができあがっているという次第です。こう言った日本的な俳句と西洋的な詩情を含めた感覚を繪の中に絵筆によって表現されているのだと私は理解しています。今回ここで先生の詩や俳句を御紹介できないのが残念ですが、先生の大変繊細な人間性に満ちた世界を、セザンヌと同様に限りなく痛め尽くされたキャンバスの中から味わっていただければと切に思います。なぜなら先生もセザンヌも文筆家ではなく、絵描きなのですから。故川端康成氏が島村先生の大作をお買いあげになっています。皆様に先生の世界を楽しんでいただけることを信じております。 野呂好彦 |
作品展によせて
柳画廊初めての個展です。画廊を開設する前から、島村先生の作品は我が家のコレクションとして、疲れた心を慰め続けてくれています。漠然と先生の個展を将来できたらいいなぁ・・・と思っていたところ、先生の方から嬉しいお申し出がありまして、今回の企画が実現いたしました。 野呂洋子 |