Yanagi Gallery


はな
はな 油彩 3号
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柿
柿 油彩 8号
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1922年山形市に生まれる
1946年多摩帝国美術学校卒業
1955年資生堂で個展 今泉篤男、山口薫に師事
1959年モダンアート展に出品
1963年ブラジルに渡り、サンパウロ近代美術館館長マリオ・ペデロッサに師事
1964年サンパウロ、アルマンド・アルヴァレス・ペンチャード美術館で個展、渡仏
1965年サロン・ドートンヌ、アンデパンダン等に出品
1966年ル・サロン、サロン・ドゥ・ラ・ソシエテ・ナショナル・デ・ボザール、アンデパンダン会員となる.マルティニック島レーヌマチン画廊で個展
1967年マルセルベルネーム画廊で個展  テール・ラテン展招待出展
1968年ビアリッツのマジェスティック画廊で個展
1968・71・73・76・79・82・86・87年フロリダのアートファインギャラリーに個展
1974年帰国
1971・73・76・79・82・86・87年東京セントラル絵画館で個展
1976・79・81 ・87年山形十字屋で個展
1983年日本橋高島屋で個展
1984年梅田画廊にて個展
1987年大阪・梅田近代美術館で個展
1990年山形・大沼で個展
1991年梅田近代美術館で個展
1994年山形・大沼で個展 
1995年柳画廊で個展



絵描き島村達彦先生について

 島村先生の繪を眺めていると時間を忘れて絵画の世界へ引き込まれてしまいます。先生の尊敬されている画家には、わざわざ南仏のエクスにあるアトリエまで訪問したセザンヌを始めゴーギャンの筆の使い方、シャルダン、シャガール、パスキン、ダビンチ、ラファエロ、ゴヤ、ミロ、ティティアーノ、デュフィー、また日本の画家では、山口薫を始め、岡鹿之助、安井曾太郎、梅原龍三郎、脇田和、麻生三郎、長谷川潔画伯らがおります。これら巨匠の技法を大変熱心に研究されたことは、繪をみる限り疑う余地がありません。私の考えでは、上記の作家の絵画に負けないほどの芸術性の非常に高い作品を創造され続けておられると確信しています。島村先生の繪を見て、いつもセザンヌと共通のものを感じています。それはたぶんセザンヌも、島村先生も絵筆で詩を描いていらっしゃるからだと思います。若き日のセザンヌは手紙の中でエミール・ゾラと頻繁に詩をやりとりしていたことがあります。セザンヌは文豪であるエミール・ゾラよりもはるかに素晴らしい詩を創っていました。ボードレールや、ヴィクトル・ユーゴに負けないほどのものでした。島村先生もいつも素晴らしい味わい深い詩や俳句を、普段から創られております。アトリエに訪問する度に、”ちょっとお待ち下さい。”と先生がおっしゃると次の瞬間には紙の上に、素晴らしい詩か俳句ができあがっているという次第です。こう言った日本的な俳句と西洋的な詩情を含めた感覚を繪の中に絵筆によって表現されているのだと私は理解しています。今回ここで先生の詩や俳句を御紹介できないのが残念ですが、先生の大変繊細な人間性に満ちた世界を、セザンヌと同様に限りなく痛め尽くされたキャンバスの中から味わっていただければと切に思います。なぜなら先生もセザンヌも文筆家ではなく、絵描きなのですから。故川端康成氏が島村先生の大作をお買いあげになっています。皆様に先生の世界を楽しんでいただけることを信じております。

  野呂好彦  

作品展によせて  

 柳画廊初めての個展です。画廊を開設する前から、島村先生の作品は我が家のコレクションとして、疲れた心を慰め続けてくれています。漠然と先生の個展を将来できたらいいなぁ・・・と思っていたところ、先生の方から嬉しいお申し出がありまして、今回の企画が実現いたしました。
 寡作の先生です。とても純粋なため、些細なことで制作がストップしてしまいます。先生を励ましながら二人三脚でこの展覧会を企画してまいりました。
 73歳の先生をつかまえて、大変失礼ではありますが、とても可愛らしい先生です。10年間パリにもいらっしゃいました。先生がいらっしゃった頃のパリは藤田嗣治画伯も存命で、お酒が入ると華やかかりしパリの生活をいろいろと教えて下さいます。
 先生の恩師である評論家の今泉篤男氏が、島村先生に「個展などとおこがましいものでなく、作品展としなさい。」との言葉もまた、昨日のことのように話され、また忠実にその教えに従おうとする先生です。師として仰いだ山口薫氏は「島村君の絵は白が特に美しい。ふくよかな厚みをもった白である。それは白大理石の粗面のように思われる。」(1959年遺稿文より)と言っておられます。
 先生の作品を毎日毎日みていると、忙しい毎日の中で忘れかけている何かを教えてくれるような気がします。純粋な目で物をみると、こんなにも普段自分達の身の回りに存在するものが生き生きと、素晴らしい色彩で語りかけていたものかと、はっとする思いです。
 年とともにますます透明に、明るくなっていく先生の作品をここにご紹介する機会をもてたことを大変光栄に思っております。

野呂洋子


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